Review of Japanese Curling Team★★★☆☆ Review of Japanese Curling Team (2006)
正式商品名は
『国際オリンピック委員会オフィシャルDVD トリノ2006オリンピック冬季競技大会*カーリング』(長えw)らしい。そう書いてあるから。定価3,990円。
収録内容は以下。
本編
■カーリング・ドキュメント 46:29特典は3種
■カーリング・ルールガイド 29:26■日本代表 イタリア戦を語る 23:40■記録集さらに
■クレジット 00:54が収録されている。
この「クレジット」というのは単にDVD製作スタッフの名前が出てくるだけのもの。こういう客にとって基本どうでもいいような情報がメニュー画面にダイレクト・リンクされ、しかもそれを動画で収録するという独特のセンスにまずなんだかなあと思わされるが、まあいいとしよう。あと、いかに俺が萌え死んだかについては一切触れないのでそこんとこヨロシク。
まず「よくやった」と言わせてほしい。ありがとう。ひょっとすると今頃我々の手の上には何も無かったかもしれない。そう思えばこそ、このDVD発売に関しては感謝の気持ちが湧いてくるというものだ。だがオフィシャルの刊行物にまで“カーリング娘”はどうか勘弁していただきたい。そこんとこを踏まえて、では早速本編から。
DVDのメニュー画面■カーリング・ドキュメントジャケ裏にはこう書いてある。「トリノオリンピックにおける日本女子カーリング代表の全9試合を完全収録」。何をもって「完全」とするかについては、ひょっとすると議論の余地があるのかもしれないけれど、だとしても46分で「完全収録」は無いだろう、いくらなんでも。よって当然、言わずもがなダイジェストである。TV放送時の実況・解説は収録されておらず(そう、小林師匠の神解説も、マリリンヲタ刈屋アナの気持ち悪い嗚咽も、聞くことは出来ないのだ)、本DVD独自のナレーション+要所要所で小野寺・林・本橋の3選手によるコメント(映像アリ)を挟みつつ本編は進行する。
さて内容であるが、全9試合を46分にということを考えれば、これはこれでなかなかよくまとまっている。だがしかし、それはあくまでも「本編46分」という由来不明の制約を受け入れたと仮定しての話だ。ハッキリ言って46分で振り返るにはどだい無理がある。一試合の持ち時間にして約5分から7分といったところか。これでは当然勝敗に直接関わるスキップの映像がメインにならざるを得ない。そのせいかザッと見、さしずめ『確変スキップ小野寺歩物語』といった印象すら憶える。そしてそれこそがまさに本作の時間的制約ゆえに招かれた決定的にダメな部分を象徴していると思えてならない。

例えば、「トリノで話題になったカーリング、見逃しちゃったけどそんなに面白いものならどれどれDVDでも買って見てみようか」という客が居たとしよう(いないかもしれないけれど)。このブツ切りのダイジェストを見て、カーリングの醍醐味がきちんと伝わるものかどうか。俺が代わりに答えよう。無理。カーリングの魅力はまず第一にゲームとしての面白さにある。そしてこれはどんなスポーツでも共通だと思うが(もっともスポーツに限らない話かもしれないけれど)、ハイライトを繋ぎあわせればその分面白くなるというものでもないのだ、当然。特にカーリングの場合、あの「マッタリしてるのにテンションが途切れない」という独特の2時間強をともに過ごしてこそ、病み付きになりかねない興奮を味わえるというのがホントのところだろう。
そしてそうした贅沢に流れる時間の中でこそカーリングの第二の魅力である「キャラを味わう」ということが初めて可能になるのだ。チーム青森の五人揃ってゴレンジャー顔負けにフィクショナブルなキャラの立ち具合。小野寺歩選手の個性はなるほど確かに突出しているかもしれないが、他の四人だって一人ひとりが実に魅力的なキャラクターの持ち主だ。そしてこの五人の個性の絶妙なバランスたるやいかに。さらには次々と現れる対戦国チームの、これまた嘘のように濃ゆい登場人物の数々。そんな彼女らが互いへのリスペクトを持ち寄り技を競いあう2時間強こそまさにカーリングの醍醐味。こういったこと全てが、本DVDではほぼ完全に抜け落ちていると言ったらそれは言い過ぎだろうか。

と、ここらへんで「いやいや、こんなDVD買うのは最初からオマエらカーリング・ヲタだけだろ」という声が聞こえてきたとしよう(聞こえてないけど)。ならばなおさらである。出せばいいではないか全部。なあに手間は取らせない、編集無用である。新たなナレーションなどいらない(小林師匠の解説なら欲しい)。その代わり、試合前のエントリー・ショットからおやつタイム、試合後の会見映像まであるもの全部出せばいい。それこそが我々の欲しいものなのだから。あとTBS。なぜか製作統括にTBSのクレジットがあるが、だったらオマエんとこにあんだろうが『バース・デイ』が! 入れろよ特典に。なんのためにプロデューサーが6人もクレジットされてるんだか。だがしかしもっと根本的なことを言えばですね、本編46分のDVDを3,990円で売るような商売がいったいどこの世界にあるというのか(日本にあります)。しかもメイン・コンテンツが二次使用であるにもかかわらず。IOCへの結納金がそんなに高額だとでも言うのか。そうだとしてももっとやる気を見せろよ。
■カーリング・ルールガイド映像特典その一。このへんもよくまとまっている、面白くはないが。でもテクニカル・サポートとして阿部晋也監督と東京都カーリング協会倉本憲男氏のクレジットがあるので、そりゃあトンチンカンなものにはなるわけがない。本編と同様、小野寺歩選手による解説(映像アリ)もわずかだが挿入されている。
コメンタリー画面はこんな感じ■日本代表 イタリア戦を語るさあお待ちかね、俺にとって事実上のメイン・コンテンツがコレ。イタリア戦のVTR映像(もちろんダイジェスト版)を見ながらの目黒萌絵・寺田桜子・本橋麻里=3選手とさらに阿倍晋也監督を加えた四人による雑談的コメンタリー。そうです、小野寺、林両選手がいません。お金をかける部分が間違ってるな、そう思うことってよくありますよね。まあともかくこの4人による夢のコメンタリーなんですが、こんなにグダグダなコメンタリー聞いたことないですね俺は。それでも俺は変態なのでけっこう盛り上がりましたが、思うにこの4人が「DVDのコメンタリー」とはいかようなものなのか、よくわかってなかったのではないかと思います。こういった場合、それなりのお膳立てなり指導なりをしてから収録に臨むのが制作側の当然の務めでしょう。例えば、「この企画はみなさんの喋りにかかってますから、出来るだけ滑舌良くなるべく間が開かないように、なんでもいいからリラックスしてとにかく自由に喋ってください」と指導するだけでも随分違ってくるのではないかと思います。ま、現場見ずに書ち散らかしてるわけだが俺も。
■記録集この「記録集」には
●日本代表選手紹介●最終順位●決勝トーナメント表●星取り表がいずれも静止画像で収録されています。「星取り表」は対戦結果のボタンを選択するとそれぞれのゲームのスコアが表示されます(日本チームの試合のみ)。

本編に挿入されている各選手のコメント映像で、久々に瞳の奥が潤んでいる林選手の姿を見たような気がします。こっちもすかさず涙目のオッサンに変身したんですが、とにかく素晴らしいですね彼女らは。このDVDは宝物にします。そういうわけでもはや望みの綱はブートに託すしかないでしょうね。どうだろう、MEGA VISIONあたり。マイルスと並べて突然チーム青森全試合をカタログ化するなんてのは絶対無理だがでもやってくれ。俺は待っている。頼んだぞ世界のブートレッガーよ。
- 2006/11/10(金) 22:18:30|
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